食物繊維のことを簡単にわかりやすくお話します!

食物繊維のことを英語でダィエタリィ・ファイバー(dietary-fiber)というそうです。食物繊維の働きは欧米でも広く知られています。今日は食物繊維のことをごく簡単にわかりやすくお話します。
 
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食物繊維は7大栄養素のうちの1つに数えられています。しかし、他の栄養素もそうですがバランスよく摂ることが大切です。
 
今日のお話の内容は、食物繊維とはどういうものか、またその働きと食べ物について、普段気になることをごく簡単に、わかりやすく解説していきます。
 
はじめに食物繊維のことからお話します。

食物繊維とは

食物繊維(しょくもつせんい)は主に野菜類や穀類、芋類、果物類など植物性の食べ物から分離されます。
 
食べ物の成分には消化酵素で消化できない部分があります。この部分は「食べ物のカス」であり、無用なものとして考えられていたのですが、近年重要な働きをしていることが分かりました。
 
食物繊維といわれているのはこの「食べ物のカス」の部分です。この部分は食べ物を構成している個々の細胞の「中味の成分」と細胞を形作っている「部屋、もしくは構造体の部分」に分けられます。
 
前者を水溶性食物繊維、後者を不溶性食物繊維といいます。
 
つまり食物繊維には2種類あるわけです。そして体に対する働きも違います。
 
それではその働きとそれぞれの違いについて解説します。

食物繊維の働き

2種類の食物繊維の働きは共通している面もありますが、違いもあります。
 
水溶性食物繊維
もともとは細胞内の成分であり、水分に溶け込む性質があることから消化管内の消化されつつある食べ物や水分に吸着してゲル状にする性質があります。
 
結果的に消化、吸収活動がゆるやかになり、ブドウ糖などの糖分は吸収が遅くなることから食後の急激な血糖値の上昇が抑えられます。
 
腸内の、本来の意味における「食べ物のカス」や有害成分、その他にも胆汁酸などを吸着して排除する働きは不溶性と同じです。そのため血中コレステロール値が下がります。
 
不溶性食物繊維
植物の細胞壁など、細胞の構成部分は中が空っぽで水に溶けません。繊維状のほかにいくつかの形状があります。多孔性で無数の穴、もしくは穴状のくぼみがあることが特徴です。
 
ほかの消化しきれなかった不要物や毒性成分を吸い込んで膨張し、一緒に体外に排除する役目をします。膨張することから腸壁に刺激を与え、腸内活動を活発にします。
 
つまりこの2種類の食物繊維の働きの違いは、「水溶性食物繊維」は腸内活動をゆっくりさせて、「不溶性食物繊維」は腸内活動を活発にさせるということになります。
 
つぎにどんな食べ物があるのでしょうか。

食物繊維を多く含む食べ物

食物繊維は2種類ありますが、両方の成分を持っている食べ物はたくさんありますし、両方の相乗的な働きもあるので、水溶性と不溶性の区別はそれほど気にしなくても良いかと思います。
 
強いて言えば、普段からおなかの流通が滞りがちな人は不溶性食物繊維により腸内活動を活発にして、おなかがゆるい傾向のある人は水溶性食物繊維を多く摂り、腸内活動を安定させると良いことになります。しかしお腹の状態によってはこの逆の方が効果的な場合もあります。
 
この辺りはあまり神経質にこだわらずに、どちらもバランス良く摂取してみることです。

水溶性食物繊維の食べ物

水溶性では球根類や海藻類、芋類、果物類、緑黄色野菜類に多く含まれています。
食べ物:ラッキョウ、りんご、みかん、ノビル、昆布、わかめ、大根など。
 
海藻類のぬるぬる、ねばねば成分はアルギン酸といわれる水溶性食物繊維です。

不溶性食物繊維の食べ物

不溶性は穀類、豆類、きのこ類が代表的ですが、他に緑黄色野菜類や海藻類にも含まれています。
食べ物:こんにゃく、ごぼう、いんげん豆、エリンギ、きくらげ、モロヘイヤなど。
 
植物の細胞壁を構成している食物繊維はセルロースやリグニンなどがあります。またカニやエビの殻に含まれるキチン、キトサンなどの成分も不溶性食物繊維に分類されます。
 
ちなみに食物繊維の1日摂取基準は以下のようです。
 
成人男子で20g以上
成人女性で18g以上
  厚生労働省 2015年基準

おわりに

食物繊維自体は栄養素として吸収されるわけではなく、不足しても生命に関わるわけではありません。
 
しかし消化管の内容物を整理・整頓し、特に小腸の消化活動を調整する重要な働きが判明しています。このことから「おなかのお掃除屋さん」などといわれます。
 
食生活の変遷につれて、日本人の食物繊維摂取量は推奨される基準値よりもはるかに低いといわれています。
 
食物繊維をむやみにとりすぎる必要はありませんが、水溶性、不溶性を問わず普段から、毎日忘れずに摂るという心づもりでよいかと考えます。