フライパンの安全でおすすめな選び方です!

現在ではさまざまな種類のフライパンが出回っています。

メーカー間の競争もあってか、本当に優れた商品で市場は溢れています。フライパンの買い替えの際には迷ってしまうかと思います。

安全でおすすめなフライパン
今日はフライパンの安全でおすすめな選び方についてお話します。

フライパンの安全でおすすめな選び方とは?

フライパンを選ぶ際、おすすめなフライパンとはどのようなものでしょうか。

まずは「安全」で「使いやすく」、なおかつ「価格が安い」ものがベストな選択になるわけですが、フライパンには料理の素材や調理法により、適したものがあります。

選び方のコツとして、ご家庭のキッチンには少なくとも2種類のフライパンを常備することです。こうすることにより非常に便利で快適なグルメライフを送られます。

テフロンフライパンとは何ですか?

テフロン加工されたフライパンという意味です。

「テフロン」とはフッ素樹脂を代表する物質で、現在では米国化学大手のデュポン社から分離したケマーズ社の商標となっていて、厳密にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を指します。

従ってケマーズ社及びその関連会社がPTFEを用いて加工したフライパンを「テフロン加工」されたフライパンといいます。

同業他社では「テフロン加工」ではなく「フッ素加工」、または「フッ素樹脂加工」という名称を使っています。

フッ素樹脂はフッ素原子を含むプラスチックの総称です。PTFEを含めて9種類ありますが、その内PTFEが全体の約60%を占めると言われています。

このPTFEははじめはデュポン社が発見して「テフロン」という商標で商品化し、それ自体は極めて有用な物質であり、食品、化学、半導体などあらゆる産業分野で活用されています。

もちろんフライパンのコーティングにも利用され、その便利さから一気に広がり今日に至っています。

テフロンは安全ですか?

このPTFEの製造に不可欠な助剤にペルフルオロオクタン酸(PFOA)という物質があります。

2005年、このPFOAについて合衆国環境保護庁の科学諮問委員会は発がん性が高いと指摘しました。同時にデュポン社は製造プラント近隣の住民からこの化合物による地下水汚染で訴えられ、3億ドルの賠償金で和解した経緯があります。

こうしたことからテフロン加工のフライパンには不安がついて回りました。

この対策として翌2006年に米国環境保護局の主導により「スチュワードシッププログラム」を立ち上げ、大手フッ素樹脂製造メーカー8社が加盟して2015年を目途としてPFOAを自主的に全廃しようということになりました。

すなわちPFOAは危険であるということを共同で認識したわけです。その中にはデュポン社はもちろん日本の大手メーカーも含まれています。

その内の一社ダイキン工業株式会社は、

「ダイキン工業株式会社は、PFOA(パーフルオロオクタン酸)及び関連物質の製造・使用、およびそれらを原料とした製品の製造を2015年12月末で完全に終了しました」と、

公示しています。

PFOAに関するダイキン工業 化学事業部の取り組みについて

このように大手各メーカーは危険性が指摘されて以来、きちんとした安全対策を立てています。

他にPTFEについては、仮に剥がれたコーティングの破片を飲み込んでも体内で吸収されることなく排出されることや、毒性は無いが320度前後の温度ではガスが発生し、換気が必要であることなどが分かっています。

要するに現在ではかつての不安要因は排除されており、普通に、常識的に使用する限り、テフロン製のフライパンは全く問題なく安全だということです。

どれがおすすめですか?

キッチンには最低でも2種類のフライパンを常備しておき、ステーキはお馴染みの古典的な鉄製、目玉焼きはテフロン製という具合に料理によって使い分けます。

そして、鉄製は長期間使い続けていき、コーティング製は剥がれた時点でどんどん買い替えていくようなフライパンの使い方をおすすめします。テフロン製は消耗品と最初から割り切ります。

単身赴任などお一人でお住まいの場合はともかく、既にこのようにされているご家庭も多いかと思いますが、買い替える時に悩まなくて済む最良の方法です。

但しメーカー側の努力のせいか、今ではテフロン製のフライパンにしても一般的な家庭の使用頻度でも3年、4年は十分持つようなものが手頃な価格で出回っています。

常備用の第一はこれ!

常備用のフライパンとして第一に鉄製か、若しくは鋳鉄製のスキレットをおすすめします。

ハンバーグやソテー、分厚いステーキなどには鉄製かスキレットが最適です。熱伝導性も高く強い火力で調理ができ、料理の出来上がりも絶妙な味わいが可能になります。強い火力で調理することがポイントです。

コーティング仕様のフライパンで焼くのとは味が全然違います。ステーキですと頃合いを見てワインを垂らすと発火します。これによりワインと食材の旨味成分が化学的に調和し、いわゆる「店の味」が醸し出されます。しかもスキレットですと出来上がりをそのまま食卓に出せるので便利です。

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ただスキレットはシーズニングをしなければなりません。特に購入時には表面の防錆剤などを洗い落とす必要があります。そのほか使用の都度ケアをしなければならず、手間がかかります。またテフロン製よりも多少重いところが難点です。

しかし、ケアを怠らず使用していくうちに次第に黒いツヤが出てきて一種の重厚さが備わってきます。これは黒サビとも言われる酸化皮膜が定着したものでブラックポッドと呼ばれます。良いものですと一生持ちます。

常備用の第二はこれ!

次に常備用のもう1つのフライパンはコーティングされたものがよいでしょう。これは目玉焼きや野菜炒め用に使います。焦げ付かず、ひっつかず、ササッと調理ができ、後片付けも楽です。

この用途のフライパンは2~3年の周期で買い替えることになりますので、あまり高価なものは必要ありません。

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コーティング素材には「マーブル」「セラミック」「ダイヤモンド」「チタン」「フッ素樹脂(ケマーズ社ではテフロンと呼びます)」などがあります。

それに加えてアルミや銅、ステンレスなどの素材との相性もあり一長一短です。それぞれが優れた特性を持っていますので、これと言って特定するのは難しいところがあります。

コーティングが丈夫そうかどうかは見た目での判断は難しいので、重いか軽いか、使いやすいかどうかをポイントにあまり神経質にならずに選ぶことです。その際も価格が高ければ良いというわけではありません。

これについてはある商品評価サイトが自信を持って「ティファール」のチタンコーティング製品を紹介していました。ティファールは有名なブランドです。

参考までに以下に挙げます。
http://the360.life/U1301.doit?id=401

但し、チタンは摩耗には弱いのできちんとしたコーティングが出来るメーカーの製品を選ぶ必要があります。テフロンやセラミックなどにも良いものはたくさんあります。気楽に選ぶことです。

まとめ

万能フライパンというものがあれば便利ですが、現時点では残念ながら見当たりません。

したがって一般的なご家庭であれば最低でも2つのフライパンを常備しておき、食材や料理によってフライパンを使い分けることです。常備用の第二のコーティング仕様のものだけを気軽に交替して使っていくとよいです。

コーティング仕様の場合は強火での調理は向かず、避けたほうが長持ちします。強い火力での調理はスキレットや鉄製のフライパンが適しています。このようなスタンスでフライパン選びで悩むことはなくなります。