七夕は何をする日なのか、いつなのか、七夕にやることを解説します!

今年も七夕が近づいて来ました。七夕とは何をする日なのでしょうか。また正確には何日が七夕になるのでしょうか。

七夕・織姫様と彦星のイメージ画像

本稿では七夕とはどのようなことなのか、七夕になったら何をしたらよいのか、「七夕」について調べてみました。

はじめに七夕とはどういうことなのでしょうか。

七夕とは

七夕は「笹の節句」とも呼ばれ、五大節句の一つとされています。

節句とは、季節の節目に、無病息災や豊作を願い、神仏にお供え物をしたり、邪気を祓ったりなどの行事を行うことを意味します。

節句はもともとは中国から伝わった習慣ですが、それが日本古来の年中行事と合体して今日まで継承されて来ました。

七夕伝説といえば、中国発祥の織姫様と彦星の伝説が有名ですが、それに日本古来の「棚機津女(たなばたつめ)」伝説や「羽衣(はごろも)伝説」などが結びつき様々に脚色され、今日に至ったものと考えられます。

七夕はいつ

七夕は新暦と旧暦で日にちが違ってきます。新暦で七夕の行事を行う地域では7月7日がその日になりますが、旧暦では、2022年は8月4日が七夕になります。

幼稚園や保育園、学校などでは大抵新暦の7月7日に行いますが、旧暦でお祝いする地域もあります。

仙台の七夕祭りなどは2022年では8月6日(金)~8日(日)の3日間に七夕祭りが開催されるそうです。

8月4日から遅れての開催ですが、毎年200万人もの人が集まり、商店街などは笹飾りの豪華さを競い合い熱狂的なお祭り騒ぎになるそうです。大規模なお祭りであるだけに本来の日にちより多少前後することもあるのでしょう。

七夕にやること

七夕になったらやることとして、まずは「食べること」、次に「願い事を考えること」、そして「飾りを作ること」、この三点があります。

七夕にはそうめん

七夕にはなぜかそうめんを食べることが定着しています。その理由は諸説あります。

織姫様は機織りの名手でした。当時、布は大変な貴重品であり細くて白い糸で織られます。その糸の1本1本にそうめんが似ていることが理由であるとか、若い娘さん達が機織りの名人である織姫様にあやかりたいことからそうめんを糸に見立てて食べるようになったなどとされています。

更にはそうめんを天の川に例えたという説までありました。そのような目でそうめんを眺めると確かに川のように見えなくもありません。

短冊に願い事を書く

「七夕」になると短冊に願い事を書いて笹竹に吊るすと願い事がかなえられるとされています。

短冊の色は青、赤、黄、白、黒の五色のことで、中国の陰陽五行説に由来します。このうち日本においては黒という色は忌み嫌われるので濃い紫色を、また青は緑色にアレンジされています。

折り紙で飾りをつくる

七夕には折り紙で飾りを作ります。作るものは、「千羽鶴」や「巾着」、「星」、「天の川」、「笹竹」、「くす玉」、「吹き流し」、「ハートつづり」、「織姫様」、「彦星」、その他「パンダ」なども見かけます。

折り紙の色はやはり短冊と同じく五色を使用すると華やかです。こうして作った飾りは壁などに飾り付けします。商店街などでは店先に見事な笹竹や吹き流しなどが飾られています。

折り紙を使った七夕飾りの作り方はたくさんの動画が出回っています。一例として以下に、「笹の葉」の作り方の動画(2分08秒)をご紹介します。

次項では「七夕」と密接に関わる、よく聞く言葉を挙げます。

七夕と密接に関わる言葉

「七夕」には様々な言葉が関わっています。ここでは、「天の川」、「催涙雨」、「カササギ」、「季語」について解説します。

七夕と天の川

織姫と彦星夫婦は天の川に仕切られてしまい、年に一度の七夕の日しか会えなくなってしまいました。

この理由については、「本来勤勉であった織姫と彦星夫婦は結婚後、怠惰になってしまったので天帝の怒りをかった」とか、

或いは「彦星が瓜の切り方を間違えた」ことから瓜から大量の水が噴き出し天の川になったとか、

「彦星が瓜畑の番を命ぜられた時、瓜を食べてはいけないと言われていたのに、食べてしまった」ことから瓜から水が出て天の川になったなどと言われています。

なお、天の川は肉眼でも見えるのですが、曇り空であったり、明るい月夜ですとなかなか難しいところがあります。空気の澄み切った夏の夜空の天の川を高性能カメラで撮影すると以下の動画(0:31秒)のように見えます。

七夕と催涙雨

年に一度、織姫・彦星夫婦が会える七夕の日は必ずしも晴れの日ばかりではなく雨の日もあります。

雨が降ると天の川の水かさが増して渡ることができず、二人は会えなくなり、そのとき二人が流す涙になぞらえて、七夕の日に降る雨を「催涙雨・さいるいう」と呼ぶようになりました。

七夕とカササギ

一方、天の川の水かさが増して川を渡れなくなっても、カササギが大群で橋をつくり二人を会わせるという言い伝えもあります。

カササギの画像

カササギは「カチガラス」とも呼ばれるカラス科の鳥です。織姫・彦星夫婦を橋渡しをして会わせるというところにポイントがあります。

七夕と季語

「七夕」という言葉は「初秋」を表す季語となります。

二十四節気(にじゅうしせっき)では「立秋・りっしゅう」から「処暑・しょしょ」「白露・はくろ」「秋分・しゅうぶん」「寒露・かんろ」「霜降・そうこう」までの6つの節気を秋と定めています。

7月7日は時期的には初夏といえますが、旧暦では7月から9月までが秋であり、初秋の季語として使われます。

おわりに

七夕はいつまで飾ったらよいのでしょうか。

七夕はお祭りです。大都市における大規模なイベントでは日程が前後する場合がありますが、一般家庭での催しでは普通七夕の前日に準備をします。そして当日の夜には片付けてしまう「一夜飾り」とされています。

しかし子供さん達やご高齢の方も加わって苦心して作った折り紙細工であれば、わずか一日二日で処分してしまうというのも惜しい気がします。

見事な出来映えの飾り付けや子供さんの傑作はそのまま残しておくことに支障はないかと考えます。