ヘアカラーの用語と意味を簡単にまとめてみました!

ヘアカラーは白髪染めとはどう違うのでしょうか。

ブリーチとかマニキュアなら分かるけど、ヘナカラーとかホイルカラーとは何でしょうか。

このような疑問を抱く人もおられるのではないでしょうか。

ヘアカラーにはあれこれと似たような用語がいろいろ出てきます。

これから自宅とか美容院でヘアカラーをする機会が増える、社会人一年生女子のためにヘアカラーの用語と意味を簡単にまとめてみました。
Cross-sectional view of the hair
はじめにヘアカラーの基本的な用語を正確に理解する必要があります。

そのためまずは髪の毛の構造に触れ、更に脱色と染色の仕組みについて解説していきます。髪の毛の構造に関わる上図の言葉も覚えてしまいましょう。美容師さんの会話には普通に出てきます。

ヘアカラーの用語と意味は本稿の後半に出てきます。不要の際は飛ばしてお進み下さい。

髪の毛の構造

髪の毛はケラチンというタンパク質と水分でできています。

その断面は一本の細い中心軸を二つの層が包んでいるような構造になっています。

この中心軸はメデュラといい、空気の出入りができるサイコロ状の箱が蜂の巣状にびっしりと詰まっているものとお考え下さい。ここに空気が入っており直射日光から髪を守っています。

それを覆っている厚い層がコルテックスといい、弾力性に富んだ繊維状の組織とメラニン顆粒及び水分で満たされており髪の色を出しています。

一番外側はキューティクルといい、ウロコ状に重なり合うような形で堅い膜を構成してコルテックス層とメデュラ層を守っています。

この重なり合っている部分がアルカリ剤で開き脱色されるわけです。

脱色と染色の仕組み

ヘアカラーの脱色と染色の仕組みを解説します。

ヘアカラーの染毛剤は、「1剤」と「2剤」がセットになっていて、これを混ぜて使うのが普通です。

「1剤」は酸化染料とアルカリ剤が配合されており、「2剤」には酸化剤として過酸化水素が配合されています。

先ず「1剤」のアルカリ剤はキューティクル層の鱗の部分を一時的に開き、酸化染料を髪の内部に染み込ませると同時に「2剤」の過酸化水素と反応して酸素を生成します。

発生した酸素はコルテックス層内部のメラニン色素を破壊して脱色します。

同時に「1剤」の酸化染料に反応して染料の色を出します。こうして発色した酸化染料の分子は互いに結合して大きくなり、キューティクルの隙間から外に出られなくなり、髪の内部に留まって色が定着します。

こうして脱色と発色が行われます。アルカリ剤を使うことからヘアカラーのことをアルカリカラーとも呼びます。

黒髪用も白髪用にしても一番思い通りに仕上がり長持ちします。

脱色されたメラニン色素は元に戻ることはありません。

ヘアカラーはきれいに仕上がる反面、髪にとっては負担がかかり枝毛や切れ毛の原因になります。必ずトリートメントは必要です。

ヘアカラーの用語と意味

さて、髪の構造から脱色と染色の仕組みを理解したところで、いよいよ本題のヘアカラーの用語と意味に入ります。

ヘアカラーについてはまぎらわしい用語が沢山出てきます。それぞれについて以下に解説します。

  • ベースカラー
    ベースカラーとは髪全体の主要な色のことです。これにハイライトやローライトなど、他のすべての色が加わって最終的な髪色を作り出します。ベースカラーは髪全体のトーンを決定し、それに合わせて他の色が追加されます。
  • ヘアカラー
    詳細は前項の通りで、脱色してから染めること。アルカリカラーとも言います。メラニン色素のある黒髪用の染め方になります。
    赤や青、ピンク、緑、黄色など豊富な色があることが特徴です。
  • 白髪染め
    ヘアカラーの範疇に含まれますが、メラニン色素の含まれない白髪用のヘアカラーということになります。
    そのため黒髪用の「ヘアカラー」では上手く染まりません。ヘアカラーとの違いは脱色力と染色力のバランスの違いになります。
  • グレイカラー
    白髪染めのことをグレイカラーとも呼びます。
  • デミパーマネントカラー
    デミパーマネントカラーは、髪に一時的な色を付ける方法です。これは、ヘアカラーが自然に褪色するまでの数週間持続します。髪へのダメージが少ないため、色を試すのに最適な選択肢です。
  • ファッションカラー
    いわゆるオシャレ染めのことです。ヘアカラーと同じです。
  • アクセントカラー
    部分的に用いる強調色のことです。全体の色調にメリハリをつけたり、他の色を引き立てたりします。
  • トーン
    髪色の明るさを表す単位。数字が大きいほど明るい髪色になります。カラーリングでは4~16トーンの範囲が使われています。4~5トーンは黒髪、15トーン以上はブリーチが必要です。
    トーンは、髪色が肌色や眼の色と調和するかどうかを決定する重要な要素になります
  • トーンアップ
    髪の色を明るくすること。リフトアップと同じ。
  • トーンダウン
    髪の色を暗くすること。
  • アッシュ
    灰色っぽい微妙な色のことです。明るさはトーンという単位で表します。多くの髪色と組み合わせができます。明るめのアッシュブラウンなどと言います。アッシュブラウンはヘアカラーのトーンによって雰囲気がガラリと変わります。
  • メッシュ
    ごく少量の束状の髪に全体と異なる色をつける技術です。赤や青などの色を入れると奇抜で個性的なヘアスタイルになり、暗い髪色に明るめのアッシュを入れると外人風に仕上がります。
  • ハイライト
    メッシュとほぼ同じ意味です。基本的に元の髪色よりも明るい筋を入れて立体感を出すヘアースタイルです。
  • ローライト
    ローライトは、ハイライトとは逆で、髪全体ではなく一部の髪を暗くする方法です。これにより、髪色が一様になるのを防ぎ、髪全体にコントラストと深みが加えられます。
  • ホイルカラー
    アルミホイルを使って毛束をまとめ、2色以上の色を塗り分けるカラーリング技術のことです。
    髪の長さによってアルミホイルの枚数も変わってきます。これにより髪に立体感を出せます。
  • ブリーチ
    脱色を意味します。特に髪の色の薄い人がやります。
    かなり髪に負担をかけます。
  • カラー・カラーリング
    脱色しないで染めるだけの場合こういう言い方をします。
    美容院ではカラーリングのみの人が多いようです。
  • ヘアーマニキュア
    酸性カラーとも呼ばれます。髪の表面に色を乗せることです。地肌につくとなかなかとれません。洗うたびに色落ちします。髪のキューティクル層を開いたりせず、髪は傷みません。
  • ブリーチ&カラー
    脱色してから染めることです。
  • ヘナマニキュア
    天然の植物ヘナを使って、マニキュアと同じ仕組みで染める方法です。
    天然のヘナはなかなか明るく染まらない反面、髪は傷みません。

まとめ

ヘアカラーに関してピックアップした用語のうち、ごく一部をまとめただけでもずいぶん沢山の用語が出てきたものです。

意味合いが重なっている名称もあれば似たような言葉でも違う意味の用語もありました。

ただしこれだけの用語とカラーリングの仕組みをマスターしていれば困ることはないかと思います。

昨今では髪のカラーリング技術も進歩しており、更にさまざまな用語が増えて来ることでしょう。

一つ一つの用語を正確に記憶し、意味を正しく理解していくことで、ヘアカラーについての知識が広がっていくことと思います。