マスク生活の健康への影響とその対策、この時期の賢い過ごし方とは!

世界的なコロナ禍は人々にマスク生活を定着させました。

在宅ワークならばともかく、大抵の人は出勤や登校など一旦外に出ると夜帰るまでマスクをつけていなければなりません。

マスクをつけて仕事をする女性

こうしたマスク生活は健康面に少なからず影響を及ぼします。

本稿ではマスク生活がもたらす健康への影響を取りあげて注意を促すとともにその対策について触れ、先の読めないこの時期の賢い過ごし方についてお話します。

マスク生活がもたらす健康への影響

長期のマスク生活は健康への影響として以下のような病的症状を引き起こすことはご存じでしたでしょうか。

頭痛

「マスク頭痛」という言葉が定着しているように、マスクをつけはじめた頃から「マスクによる頭痛」が騒がれています。

これはマスク着用により、吐き出した二酸化炭素濃度の高い息を再度吸い込むことから脳の血管が膨張し、三叉神経を刺激することで頭痛につながるという連鎖になるそうです。二酸化炭素には血管拡張作用があります。

これは片頭痛が起こるのと同じ仕組みであり、対症療法として血管の収縮作用のあるブドウ糖の摂取が勧められます。ブドウ糖を含む飴や純粋ブドウ糖はドラッグストアやネットで入手できます。

また医薬品では、カロナールやロキソニン等の痛み止めを紹介する医院もありました。

いずれにしてもマスクを外すと痛みが治まるなど、明らかにマスクが原因である場合、緊急性はないようです。

老け顔

マスクを外して子細に顔を点検すると以下のような症状が見られる場合があります。いずれも加齢とともに表れる症状ですが、想定外に際立って見える場合はマスクの影響も大きいと考えられます。

  • 目元のクマの部分のたるみ
  • ほうれい線の際立ち
  • 口角の下がり
  • あごやほおのたるみ
  • 全体的に老け顔である

これらはすべて顔の表情筋の衰えからきます。顔面には30種類の表情筋があり、相互に複雑に関連して機能しています。

それがマスク生活により、顔の半分がマスクで覆われることからこれまでのように相手に対して笑ったり、口を尖らせたりなど、喜怒哀楽の表情をはっきりと出す必要がなくなったこと、

更にマスク着用や感染防止のための2mのソーシャルディスタンスの保持の必要性から会話をしようという気力がなくなり、「人と会話する」という行為が大幅に減少したことなどが表情筋の衰退に繋がっていると考えられます。

会社や学校などではおそらくは必要最小限の会話しか交わしていないのではないでしょうか。

この対策はいたって単純です。顔の表情筋を活発に使うような顔トレをすることに尽きます。さらに言えば舌トレも並行して実践することで改善が早まります。

ネット上にたくさんの対策が具体的に紹介されています。症状に応じた長続きのしそうな対策を選択して顔トレを実践することで改善が期待できるかと思います。

さらに専門のツールまで出回っています。マスク生活が始まって2年にもなります。その間に開発されたものと思われます。顔トレは継続することが改善に繋がります。

滑舌不調

滑舌が悪い症状が見られるケースがあります。要するにろれつが回らない状態です。

これも会話の極端な不足から見られる症状と考えられます。

舌には7種類の筋肉があると言われています。相互に複雑な動作をこなし正確な発音に関与しています。これも使わなければ衰退し、いわゆる落ちベロになります。

舌が落ちると滑舌が悪くなるばかりでなく、咀嚼や飲み込み機能にも影響します。これも舌トレの実践により早期の改善が見込めます。

舌トレの一例
舌トレの一例として文章を朗読することが挙げられます。正しい発声で舌の動きや口元を極端に強調して、文章を朗読することです。

読む速度は、最初はゆっくりと、慣れるにつれて普通の速さにしていきます。文章は新聞でも、ニュースでも何でもよいです。舌の機能が回復してきたら早口言葉に挑戦してみるのもよいでしょう。

以下に参考までに舌トレについて分かりやすく解説している歯科医院の有益なサイトをご紹介します。
https://www.ochiai-shika.com/blog/knowledge/6879

マスク生活の賢い過ごし方

「このマスク生活はいつまで続くのでしょうか」、このような問いかけにはマスク生活の辛さが垣間見られます。

現在強い感染力で主流となりつつあるオミクロン株が凶悪なデルタ株を追い払ってこのコロナ禍を終息させるのではないかという専門家の見解があります。これは決して希望的観測ではないようです。

現にオミクロン株は万一感染したところで恐るるに足りず、その毒性は風邪のインフルエンザレベルであるとの見方が専門家の間では大勢を占めています。インフルエンザはすべての人が感染を体験しています。

いずれにしても現時点ではこのマスク生活がいつ終わるのかは分かりません。

それならばいっそのこと発想を転換してマスク生活のメリットを考え、快適に過ごすことに注力する方が悲嘆にくれるよりも賢い過ごし方と言えるのではないでしょうか。

実際、ネット上では「マスク生活は終わってほしくない」という声が少なからずあります。

その理由として一例を挙げますと、「メイクが楽である」とのこと。眉を描いて、目尻にアイラインをひくくらい、ほぼアイメイクだけで完了するということでした。

これは女性のケースですが、男性においても「髭剃りを省略できる」などのメリットが見つかります。朝の忙しい時間帯、確かにメリットには違いありません。

先の読めないこの時期、希望を持って楽観的に、且つポジティブに発想を転換しながら賢く過ごしていくことが必要かと考えます。

おわりに

今回のリサーチでは、顔の表情筋の働きについては想定していましたが、舌の働きの重要性について認識を新たにしました。

舌の筋肉は顔の表情筋とも密接に関わりあっていて、ここが衰えると滑舌の不調はもとより顔のたるみやほうれい線などにも影響しているとのことでした。

なおこのマスク生活では勤務中であっても、できれば人のいない屋外でマスクを外して深呼吸をしたり、顔トレをする機会を1日複数回、意識的につくることは重要です。

本稿がこのマスク生活の中で何かのヒントになりましたら幸いです。