睡眠とは、体は眠っているが脳は活発に働いているレム睡眠と脳も体も眠っているノンレム睡眠とが交互に繰り返される状態をいいます。
今日は睡眠の健康と美容に及ぼす効果について調べてみました。
はじめにレム睡眠とノンレム睡眠についてお話します。
レム睡眠とノンレム睡眠とは
レム睡眠とノンレム睡眠の区別は、睡眠中も脳が働いているか休んでいるかの違いになります。
レム睡眠中、脳は日中の覚醒時の記憶や情報を整理したり再構築したりと活発に活動しています。一方ノンレム睡眠は熟睡度によって四段階あると言われています。
眠りに入った最初の3時間が一番深い眠りの状態であり、この時は大脳皮質も機能が低下し休息しています。それ以降は浅い眠りの状態を目覚めるまでレム睡眠と繰り返すことになります。
この二種類の睡眠状態を成人で一晩に4~5回繰り返します。レム睡眠の特徴は眼球が活発に動き回ることと、何かの物理的な刺激で容易に目が覚めることです。
ノンレム睡眠はいわゆる熟睡状態で自らはなかなか目覚めません。大脳皮質の休息に関わっているからです。
この睡眠の間、成長ホルモンとメラトニンの活発な分泌により、細胞組織の分裂、増殖、修復が活性化し、骨や筋肉の成長が促進され、ノンレム睡眠の寝入りばなは脳の活動も沈静化し、脳と体の休息が得られます。
睡眠の健康と美容に及ぼす効果
睡眠中は主要な二つのホルモンが活発に分泌されます。その一つに成長ホルモンがあります。
成長ホルモンはタンパク質の合成にも関わっており下垂体前葉から分泌され、骨や筋肉をつくる役目をします。
児童であれば軟骨を形成し背を伸ばす働きをし、成人であれば筋肉や骨を強くします。成長ホルモンと言われる所以です。
もう一つのホルモン、メラトニンは明るい時には分泌量が抑えられ、暗くなると分泌量が増えるという性質があり、松果体において必須アミノ酸のトリプトファンからセロトニンを経て生成されます。
抗酸化作用が確認されており、体内細胞の新陳代謝を促進し活性酸素から防御することで知られています。
メラトニンが分泌されることで体温や血圧は下がり、脈拍が安定して心地よい眠りに導かれることから睡眠ホルモンとも呼ばれています。
メラトニンの分泌は10歳位までは上昇し、その後15~16歳の思春期辺りから減少に転じます。加齢により、夜中や朝早くに目覚めたりと、睡眠の周期が乱れるのはメラトニンの分泌が減少することが要因に挙げられています。
このように睡眠中は二つの主なホルモンの作用により、脳の休息と体の成長、さらに細胞組織の新陳代謝と修復が行われ、翌日への活力が醸成されます。
このことは質の良い十分な睡眠は健康と美容に大きく影響することを意味します。睡眠の効果は肌に顕著に現れます。
良い睡眠とは
起き掛けがスッキリとしていて気分が良い時に良い睡眠だったと言えるでしょう。
睡眠は通常ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に繰り返されて、このワンセットの周期が90分とされています。
これが一晩に4~5回繰り返されます。気持ちの良い睡眠というのはこのワンセットの切れ目で目覚めることなのですが、そこから単純に90分の倍数の時間で目覚めるのが良い睡眠になるというわけではありません。
このような周期が一晩に4~5回繰り返されるとしても、周期には個人差があり、朝方までにはレム睡眠の周期が伸びてきます。
ワンセットの切れ目が人によって微妙にズレが生じるわけです。
従って朝方のワンセットの切れ目は自ら計測するしかありません。何度か試みて一番良い目覚め時間に目覚まし時計をセットすることです。
まとめ
睡眠とは脳と体の休息であり、その健康に及ぼす効果は体の成長と組織の修復及び新陳代謝作用にあります。体のアンチエイジングは睡眠時間になされているわけです。
睡眠は生命の生存に不可欠であり、不十分な睡眠が繰り返されると、心身共に影響を受けます。
規則正しいライフスタイルを送り、極力覚醒と睡眠の周期を健全に保っていくことが健康的な生活に繋がります。