新型コロナウイルス、感染が心配な時の対応策と治療法について!

中国武漢市発の新型コロナウイルス騒動はもはや他人事では済まなくなりました。現在世界各国に感染が拡大しています。

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日本国内でも熊本県や岐阜県、北海道など各都市で感染が確認されています。2月21日時点で、厚生省によると既に73名が感染し、1名の死亡者が出ています。

追い討ちをかけるかのように、そのわずか1週間後の今月27日には北海道で新たに13名の感染者が出ました。その中には10歳未満の子供が2名も含まれています。

新型コロナウイルスの脅威は身近に迫っています。

本稿では実際に風邪様の症状が現れ、コロナウイルスの感染が心配な時の対応策を示すと共に治療法についてリサーチし、本件発生当初の先行記事の続編としてまとめてみました。

はじめにコロナウイルスとはどのような症状がでるのでしょうか。

新型コロナウイルスの症状

新型コロナウイルス感染症の主な症状は呼吸器系や消化器系の不調として現れますが、これといった特有の症状や所見はありません。

コロナウイルス発生当初、その症状は発熱、咳、悪寒、胸痛、重度のだるさなど風邪の初期症状に酷似しているとされていました。そして実際にそのような症状で受診した感染者は多数存在しました。

しかし次第に感染者数が増大していく中で、これらの症状は病状の進行した後期に顕著に認められるものであり、その初期症状において、平熱の人が補填的な検査でようやくウイルスが見つかったという現地医師の報告例もあり、症状は決まったパターンで現れるわけではないようです。

ただし今回の新型コロナウイルスの特徴は、微熱や咳込み、或いは重度のだるさなど、風邪や肺炎の際に発現する多様な症状のうちのいずれかの症状が通常の風邪の場合よりも明瞭に長引くことに特徴があるようです。

微熱や重度の倦怠感がどの程度の期間継続しているのかが重要な判断ポイントになりそうです。

それでは実際に咳込む、微熱が続くなどの症状が出てコロナウイルスへの感染が心配な時、どのように対応したら良いのでしょうか。

新型コロナウイルスへの感染が心配な時の対応策

症状があり感染が心配な時に受診を希望する場合には、時節柄通常の風邪の受診とは異なる手順を踏む必要があります。

いきなり外来で内科医院に受診するのではなく、第一に最寄りの保健所または厚生労働省電話相談窓口などに相談して指示を仰ぐことです。

また各都道府県にも新型ウイルスに関する「帰国者・接触者相談センター」、若しくはそれに類した「感染症コールセンター」などの名称の相談窓口が設けられています。

そこは感染症の特徴、予防方法、有症時の対応などに関する相談窓口であり、まずはそうした出先機関に連絡し受診のための渡りをつけることが必要です。

相談の結果、いよいよ新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、そこで専用外来を紹介されるので、その医療機関で受診することになります。感染を判定するPCR検査は患者の希望だけでは受けられません。

一般的に専用外来でなければ新型コロナウイルス感染症の検査は対応できないと思ってよいでしょう。

なおこの時の相談や受診の目安として厚生労働省は以下の項目を挙げています。
 

ー 相談や受診の目安 ー

  • 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方(解熱剤を飲み続けなければならない方も含みます)
  • 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある
  • 高齢者や糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方は、上の状態が2日程度続く場合

※厚生労働省

このような症状の他に直近1ヶ月内に海外渡航歴があったりしたら要注意となります。

医療機関への往来には可能な限り公共交通機関は避け、手洗い、手指消毒、マスクの着用など感染拡大の防止策を講ずることは言うまでもありません。

また近所にかかり付けの医院がある場合にはそこに相談するのも方法です。いきなり外来で受診するのではなくまずは連絡して医院の指示を仰ぐということです。

現在のウイルス治療薬

現在インフルエンザウイルスの治療薬としてタミフルが処方されています。

タミフルはインフルエンザウイルスの増殖を抑える効果がありインフルエンザの場合は日本でも広く用いられています。

ヒトはインフルエンザウイルスが侵入すると体の免疫システムが働きウイルスに対する抗体をつくります。その抗体の働きによりウイルスを撃退して回復に向かいます。

タミフルはウイルスの増殖を抑える働きをします。結果的に抗体の働きを支援して回復を早めることに貢献します。一方タミフルには因果関係はともかくとして異常行動や突然死の副作用が噂されています。

新型コロナウイルスの治療法

新型コロナウイルスに有効な治療薬やワクチンはありません。そのため治療は対症療法になります。基本的にはヒトの自然治癒能力による回復になります。

今回の新型コロナウイルスによる死亡者の内訳は

●高齢で体力のない人
●慢性的な循環器系や呼吸器系の治療をしている人
●糖尿病や腎機能障害などの既往歴のある人

以上の人が大部分を占めています。例外はあるとしても今回の新型ウイルス騒動でも回復して退院している人はたくさんいます。風邪が普通に完治するのはヒトの自然治癒能力のお蔭です。

ヒトの体の自然治癒能力は決して軟弱なものではありません。

対症療法とは、医薬品により症状の悪化を防ぐと共に余病の併発を阻止し、肺炎などは抗生物質の投与により細菌の感染による悪化を防ぐなど、症状により多様な治療法を組み合わせて対処します。

同時にタミフルなどの治療薬によりウイルスの増殖を遅らせるとともに、体内にウイルスに対する抗体ができて、それらがウイルスを撃退するのを支援するような治療法が採られます。

おわりに

風邪の原因菌は90%がインフルエンザやコロナウイルス、ライノウイルスといわれるウイルスであり、コロナウイルスは風邪の原因の15%を占めると言われています。

一般的にインフルエンザウイルスやコロナウイルスは感染の危険性はあるとしてもそれほど強力なウイルスではありません。ほとんどの場合ヒトの自然治癒能力により撃退しています。

今回の新型ウイルスについても回復して退院する人は多数存在しています。しかし体力のない高齢者や呼吸器系や循環器系に既往症のある人が犠牲になっています。

政府は新型コロナウイルス対策として、富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザ治療薬アビガンを新型肺炎拡散防止に向けて活用する方針を固めています。

これは現在のウイルス治療薬タミフルに耐性をもったウイルスが出現した際の切り札になります。これまで200万人分が備蓄用として政府に納入されています。

このウイルス騒動はWHOをはじめ国際社会は一致団結して防衛に当たり、これ以上の拡散を防ぐと共に早期終息に持ち込まなければなりません。