最近のエアコンは競争や企業努力のせいもあってか、10年以上も前のタイプに比べると性能面でも省エネ面でも格段に進化しています。
実はこのエアコン、賢く使うと年間で電気代はかなり節約できるんです。
今回はエアコンの電気代を節約するための賢い使い方のご紹介です。
エアコンはメーカーも多数あり機種も様々です。そこで全てのエアコンに共通して当てはまる賢い使い方の共通項を具体的にまとめてみました。
風量を増すと……
冷房の場合では風量が上がるとモーターの消費電力は増えるとしても微々たるもので、それよりも冷房効率が高まるので結果的には電気代は下がります。
暖房の場合も同じ理屈で、モーターの消費電力は増えても暖房効率は上がります。そのため前面のフイルターは常に掃除しておくことが必要です。
そして、「電気代の節約」ということならば最良の方法は自動運転モードにすることです。
一日つけっぱなすと電気代は……
エアコンを一日つけっぱなすと電気代は314.4円となります。
例を出して大雑把に解説します。
電気代の計算方法は以下の式になります。
消費電力(W)×使用時間(h)×1時間あたりの電気代(26.20円/1000W)
一例)
A社のエアコンの消費電力が、
① 6畳用 消費電力 500W/冷房能力2.4kWの場合、
B電力会社の1時間当たり1kWの使用料金が、
② 「26円20銭」の場合、
①と②からエアコンを一日つけっぱなすと電気代は314.4円となります。これが一日エアコンをつけっぱなしにした時の電気代になります。
エアコンの性能や電力会社との契約内容によって結果が違ってきますが、6畳用エアコンですと単純計算で、まあ大体こんな数字になると思います。
しかし実際に1ヶ月つけっぱなして検証すると1日当たりの電気代はもっとずっと低く抑えられました。
小まめにスイッチを切ると損します!
エアコンが寒いと思った時など小まめにスイッチを切ると電気代は損します。
エアコンは始動時に大きな電力を消費するからです。
そういう時は冷房温度を上げるなり、風向きを変えるなりして対処します。ちょっとした外出などの時はそのまま自動設定にしておく方が経済的です。
エアコン1時間の電気代は6畳用のエアコンで高くても15円を超えません。これに対して始動時の消費電力は15円は遥かに超えるでしょう。
エアコンは基本的には一旦スイッチを入れたら出来るだけ切らないことです。
除湿運転と冷房運転、得なのは……
エアコンは「除湿(ドライ)」と「冷房」の機能があります。以前の古いタイプのエアコンは除湿の効果はあまりなかったようです。
それは空気の温度をそれほど下げることなく湿度を下げるという方式であったためでした。
そのため電気代も安くすんでいたようです。「弱冷房除湿」方式と呼ばれています。
一方冷房方式については、ひたすら空気を冷やすことで室内の温度を下げるので電気代もそれなりにかかるとしても冷房効果は問題なく、最新の製品にもこの方式は受け継がれています。
しかし、除湿についてはもっと除湿効果を高めようと「再熱除湿」方式が採用されました。
それは空気を一気に冷やして除湿量を増やすことで除湿効果を高め、冷え過ぎた空気は再び温度を調整してから放出するという方法です。
これは一工程増えた分それだけコストがかかりますが、除湿による快適さは増します。
この三つの方式の電気代比較について一定条件下でのメーカーの1時間あたりの試算があります。
「冷房」 → 11円
「弱冷房除湿」→ 4.1円
「再熱除湿」 → 14.9円
つまり以前のタイプのエアコンなら除湿の方が冷房よりも電気代はだんぜん安かったのですが、最近のエアコンになったら除湿の方が冷房よりも高くなったということになります。
電気代を節約するための5つの手引
- フィルターはいつも掃除しておくこと
- エアコンは一旦スイッチを入れたら出来るだけ切らないこと
- 自動運転設定で使用すること
- 年代の古いエアコンは出来るだけ早くに最近のものと交換すること
- 室外機周りは直射日光を避け常に風通しをよくしておくこと
以上のことを普段から心掛けているだけで大分節約になることと思います。
おわりに
今日はエアコンの電気代は節約できるというお話をしてきました。エアコンは普段からちょっと注意を払うだけで結構節約できるんです。
私たちは暑いときも寒いときもエアコンのお蔭で快適に過ごせます。この文明の利器をさらに効率よく使いこなして行きたいものです。
本稿のエアコン節約術を生かして暑いときも寒いときもめげずに乗り切って頂きたく思います。