マヌカハニーってご存知ですか。
マヌカハニーはある特定の花から採れる蜂蜜のことですが、一般の蜂蜜とは異なる特徴と効果があります。まず水分が少なくキャラメル状の濃い色合いをしており、強い甘みと独特の薬味があります。
他の蜂蜜同様、ビタミンB、C、ミネラル群、アミノ酸、酵素などバランスよく含み、その上で他の蜂蜜にはない強い有効成分を含んでいます。
特に薬理的な効果は強力で他の蜂蜜を寄せ付けません。スーパーフードと呼ばれる所以です。
本稿ではマヌカハニーとはどのようなものなのか、その特徴と効果、さらにその食べ方と注意点についてまとめてみました。
マヌカハニーとは
マヌカハニーは蜂蜜です。ただし主にニュージーランドに自生する「マヌカ」というフトモモ科ギョリュウバイ属の常緑低木に咲く花の蜜から採取された蜂蜜のことを言います。
梅に似た白や赤紫の小さな花を咲かせます。ギョリュウバイとも言います。
蜂蜜はビタミンやミネラル、アミノ酸、酵素などをバランスよく含んでいます。また抗菌作用を有する過酸化水素という成分も持ち合わせています。
マヌカハニーはこうした成分の他に、他の蜂蜜にはない強い有効成分を含んでおりニュージーランドでは古くから天然の医薬品として利用されてきました。
次にマヌカハニーの特徴と効果について解説します。
マヌカハニーの特徴と効果
マヌカハニーが他の蜂蜜と違う点は、他の蜂蜜が持つ成分の他にシリング酸メチルとメチルグリオキサールという天然成分を飛び抜けて多く含んでいることです。
シリング酸メチルはフェノール類で抗酸化作用や抗炎症作用があります。
またメチルグリオキサールは MGO と称され、1960年代に発見された成分ですが、未だに未解明な部分が多く最近までに分かっていることは、医薬品による効果の発現メカニズムとは全く異なった原理で、強力な抗菌・殺菌作用、さらに癌に対する免疫活性作用を示すことにあります。
メチルグリオキサール自体は多くの食品が含有していますが、マヌカハニーにはコーヒーやココアの約20倍多く含まれていると言われています。
一方、メチルグリオキサールは細胞毒性の極めて高い毒物であるということが言われています。
しかし、メチルグリオキサールを含むマヌカハニーは腸内のピロリ菌や大腸菌など、さらに癌細胞に変化する可能性のある異常細胞や悪玉菌に対しては毒性を示すが、正常な細胞や善玉菌に対しては無害であることは長い歴史を持つニュージーランドの民間療法において証明されていることです。
そして抗癌免疫活性作用についても、抗生物質や抗がん剤の投与による強い副作用の発現が考えられる場合にも、メチルグリオキサールについては効果の発現メカニズムがそれらの医薬品とは全く異なるために副作用ということがありません。
本稿ではマヌカハニーが癌の治療に有効かどうかの検証は控えますが、現実にマヌカハニーの摂取を癌治療の食事療法として取り入れている医師もいます。
メチルグリオキサールについては謎の部分がまだまだ多く、なぜ善玉菌には毒性を示さないのか今後の更なる研究が望まれます。
マヌカハニーの食べ方と注意点
マヌカハニーは、他の蜂蜜よりも水分が少なく、キャラメル状で色が濃く、味も濃厚です。強い甘みがあり、クセのある独特な香リがあります。時には苦味のあるものもあります。
一番オススメの食べ方は、ティースプーンで1~2杯をそのまま食べることです。1日2~3回をめどに1~3ヶ月続けて、整腸作用や肌の状態、或いは喉の状態、体調などを経過観察します。
そのまま食べるのがどうしても苦手な場合には果物にかけたり、パンに塗ったり、スムージーに入れたりしても美味しく頂けます。
熱い紅茶やコーヒーに混ぜる人もいますが、本稿ではあまりオススメしません。ビタミンCや過酸化水素は熱に弱いからです。ただしその場合でもメチルグリオキサールは熱には強いのでマヌカハニーの効果に影響はありません。
注意点としては、マヌカハニーは生ものですので蜂蜜同様、腸内環境の未熟な乳幼児には与えられません。
さらにどんな食品でも体質やその時の身体の状態により合う合わないがあります。マヌカハニーの摂取により喘息の症状が悪化したり、胃腸の具合が最悪になった、喉の具合がひどくなったという時にはアレルギーなど、身体の拒絶反応である場合があります。その際には即刻マヌカハニーの摂取を中止すべきです。
また闇雲に摂取しても効果が倍増するというわけでもありません。一日の摂取容量は守ることです。
マヌカハニーの選び方
次にマヌカハニーを購入する際の選び方を解説します。
ネット通販でしたら楽天、アマゾンなどで購入は可能です。たくさんのマヌカハニーが出てきますが、たいてい一つの商品の画像の中に「MGO100+」とか「UMF10+」、或いは「MGO250以上」などと記載されています。
これが選択する際に重要なポイントになります。これはマヌカハニーの効力を表す指標になり、同時に純正品であることを示しています。
マヌカハニーは偽物や粗悪品が多く、選択する際には注意しなければなりません。
UMF、MGO、MGS という3つのアルファベットはニュージーランド政府が公認しているブランドです。マヌカハニーのブランドはこの他にもいくつかありますが、取り敢えずはこのマークのあるメーカーのものを選択すると間違いありません。
価格は数千円から4~5万円まで様々あります。高い効果が期待できるものほど高額になります。
以下にこのマークについて解説します。
商標の見方
■UMFマーク
マヌカハニーの抗菌作用の有効性を医療用のフェノール消毒液との比較で数値化したもの。
UMFハニー協会 (Unique Manuka Factor Honey Association) に加盟しているメーカーだけが使用できるマークです。
●見分け方
例1 → UMF10+
この場合、このマヌカハニーはフェノール濃度10%に相当するという意味になります。
例2. → UMF7+
この場合、この商品の抗菌作用はフェノール濃度7%と等しいことになります。
■MGOマーク
マヌカハニー(1kg)に含まれるメチルグリオキサール(mg)の含有量を示しています。
●見分け方
例1. → MGO100+
この商品はマヌカハニー1kg中に100mgのメチルグリオキサールが含まれていることを示しています。
例2. → MGO250+
この場合、マヌカハニー1kgの中にメチルグリオキサールが250mg含まれている商品ということになります。
■MGSマーク
マヌカハニーの抗菌作用をフェノール液と比較して数値化する点はUMFと同じですが、更に純度や添加物の有無などの基準を加味し、認定対象も広げた規格で最も厳格な規格と言われています。
この認定を受けた商品は価格も高額になります。
●見分け方はUMFマークに同じです。
この3つのマークがある商品であれば正規品として信頼して選択できます。速やかな効果を期待するのであればUMF10+以上、MGO250+以上を選択すると良いでしょう。
おわりに
今回はマヌカハニーについてまとめてみました。
蜂蜜は言うまでもない栄養バランスのよい食品ですが、その中でもマヌカハニーはメチルグリオキサールという成分を含んでいるため蜂蜜の中でも別格です。むしろ他の蜂蜜とは別物と考えても良いでしょう。
メチルグリオキサールが発見されたのは1960年代のことですが、それが注目されて研究が盛んになったのはごく最近のことです。
まだまだ解明されなければならない部分が多い謎の成分と言えます。今後の研究の次第によっては画期的な抗癌剤の開発に繋がるかも知れません。
今後の更なる研究が切に望まれます。